2008年01月03日

デンマークより帰国。

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傷口に躊躇いなく
腕を引かれる

車の奥に未だ腕はあり、麗二が苦々しく呟いた。

「…戻りたくなければ」

「私に、戻る場所など初めから、ない」

手を振り切る。

麗二は時々、保護者面をする。

…ああ、解っている。

そして一番大事な時には誰もおらんのだ。


あ。

思い出した。

「…あるとするならば」

「―…戦場、か」

ニヤリ、と口元を歪めニコリとする。

「…そうだな。キラ、君も私も」

いつか地へ還る…―

麗二はようやく落ち着いたように、腕から手を離し
私を解放する。

「また、携帯で知らせてくれ」

「書類は、任せたぞ」

ハイタッチするように車を躍り出た。
暗闇の車道をゆっくりと歩き行く。

ああ、この程度なら軽症だ。
痛くも痒くもない…―











車道の外、黒い闇にゆっくりと消える人影を見送る。
サイドブレーキを起こそうとし手を休める。

(…―戦いに出向く為に、銀誓へ戻る必要があるだろうか)

理由を考えればいくらでも頭を覗かせるが…―

(…必要のある何かを見つけたということか…)

『まぁ、オレはお前が嫌いだが、

 アイツにゃ強くなってもらわにゃな…その為にもお前に預けたんだしな』

完サンの言葉をふと、思い出す。

「子供ってのは、知らず、
 勝手にでかくなるもんだなぁ…―」

いつか私の手の届かない場所に行く…―
少しだけ胸の渕に何かを抱きそうになって
頭を振り、急ぎ車を滑走させる。

飛び切りのスピードで全てを忘れていく。
posted by 瞳 at 23:54| ☔| Comment(0) | 腕eading | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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